健やかな睡眠は、健康と美の源。睡眠には単に体を休ませる以上の役割があります。特に肌の健康には、良質な睡眠が不可欠です。質の低い睡眠を続けると、肌のハリや艶がなくなることもあります。肌のターンオーバーと睡眠の関係や、美しい肌になるための良質な睡眠のとり方について紹介します。
睡眠と肌の関係
睡眠は日中に傷ついた細胞を修復したり、新しい細胞を生成したりするための大切な時間です。傷つくといっても、目に見える傷ばかりではありません。昼間はメイクをして過ごす方が多いかと思いますが、メイクも肌の負担となっています。また、紫外線やホコリに加えて、仕事や通勤などのストレスも肌にダメージを与える原因になっています。こうしたダメージの修復や肌のターンオーバーには、成長ホルモンと呼ばれる物質が密接に関わっています。成長ホルモンは睡眠中に活発に分泌されるため、睡眠と美肌は切っても切れない関係にあるのです。特に肌が生まれ変わるためのターンオーバーに、睡眠は欠かせません。
また、睡眠中は女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの分泌が盛んになり、肌のハリの元になるコラーゲンの生成が促されます。コラーゲンが豊富にある肌は水分をたっぷりと含み、肌の免疫力を高めます。睡眠不足で肌が乾燥すると、刺激に敏感となり、肌トラブルを起こしやすくなります。
睡眠とターンオーバーの関係
ターンオーバーという言葉は知っていても、どんなサイクルで肌が再生するのか知っている方は少ないのでは? 睡眠とターンオーバーは、切っても切れない関係。睡眠中に起こる肌変化とターンオーバーの仕組みについて、おさらいしておきましょう。
睡眠中に成長ホルモンが分泌される
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新しい肌細胞が生成される
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古い肌細胞が表面に押し上げられる
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角質細胞として肌から排出される
このサイクルがスムーズな場合は、肌が新鮮な細胞で満たされますが、ターンオーバーが停滞すると肌にメラニンを含む古い細胞が残ったり、角質細胞が厚く積み重なったりしてトラブルの原因になります。
ホルモンの分泌を促すための睡眠とは
では、どのような睡眠を心掛ければ良いのでしょうか。ターンオーバーを整えるための、良質な睡眠の条件を紹介します。
深い睡眠をとる
22時~2時の間に眠ると、睡眠を促すメラトニンの分泌が多くなるといわれています。そうすることで、深い睡眠を得やすくなり、ホルモン分泌を促すことにもつながります。ただし、すでに生活リズムが整っていて、いつも深い睡眠をとれているのであれば、時間帯にこだわる必要はありません。
連続した睡眠を3時間以上とる
睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠があり、1回の眠りのなかでこれを繰り返しています。一般的に、レム睡眠は浅い眠り、ノンレム睡眠は深い眠りといわれています。このノンレム睡眠の際に成長ホルモンが分泌されるのですが、寝始めてから3時間後あたりに最も深いノンレム睡眠になるといわれています。つまり成長ホルモンの分泌がもっとも盛んになるのは、睡眠に入ってから3時間後ということです。したがって、成長ホルモンの分泌を促すためには、少なくとも3時間以上は睡眠をとるようにするとよいでしょう。
6~8時間の睡眠時間
自律神経を整えるためにも、十分な睡眠時間を確保することが重要です。自律神経はホルモン分泌を正常化するために欠かせない機能。睡眠不足でストレスがたまると、自律神経の働きが狂いホルモン分泌にも影響する可能性があります。
良い睡眠のとり方については、こちらの記事でも紹介しています。
・理想の睡眠を正しい寝姿勢で手に入れよう! (2015/06/08)
・良質睡眠で「美」を作り出す!あなたの睡眠は? (2015/08/03)
まとめ
睡眠は健康な肌を生み出すための大切なポイントです。肌荒れやくすみが気になるときは、まずは睡眠の質を疑ってみましょう。睡眠のとり方を見直すだけで、肌トラブルはもちろんストレスや疲れやすさから開放されることもあります。美しい肌や健康な心と体作りにも、良質な睡眠がカギになることを覚えておきましょう。
ポイント
睡眠は美しい素肌のかなめ! 睡眠の質は、健康だけでなく肌にも影響します。良質な睡眠にこだわって、透明感のある艶肌を手に入れましょう。