普段の生活ではあまり意識することがない「肝臓」。実は代謝や解毒という、人々の健康になくてはならない大切な役割を果たしている臓器です。今回はその機能を学び、肝機能が低下してしまうとどんな症状が出るかを知ることで、普段から肝臓にやさしい生活を送ることの大切さを考えてみましょう。
肝臓にはどんな働きがあるの?
「肝臓ってカラダの中のどこにあるの?どんな働きをするの?」
こんな質問に、あなたはすぐに答えられますか?
肝臓があるのは横隔膜の下で、位置的には胃と並んでいます。カラダの中で最も大きな臓器で、その重さは成人だと1kg~1.2kg程度。そして「代謝」「解毒」「胆汁の分泌」など、私たちのカラダを健康に保つために多くの仕事をこなしています。「代謝」「解毒」というと、デトックスを思い浮かべる方も多いと思いますが、肝臓はまさにこのデトックスの主役ともいえる機能を持っています。また、デトックスだけではなく、ストレスホルモンの調整という重要な機能も担っています。
肝機能が低下するとどんな症状が出るの?
このように大切な機能を果たしている肝臓ですが、実は「沈黙の臓器」というあだ名を持ちます。その理由は、機能が低下しても本人が気づかないケースが多いためです。
しかし、肝臓に痛みを感じることはなくても、黄疸、疲労、食欲への変化といった症状の発生や、むくみ・かゆみ・肌荒れなどの症状が出ていることもあります。
これは肝機能の低下により、
- 本来肝臓が処理する古くなった赤血球がきちんと処理されず、それが血液中に流れ出してしまう
- 体内での解毒作用が弱まり、毒性の強いアンモニアや有害物質が体内に溜まってしまう
- 炭水化物、脂肪、たんぱく質をエネルギーに変える代謝がうまくいかなくなってしまう
といった問題が発生しているからです。
肝機能が低下しているかの確認は、簡単な血液検査を行うことでできます。気になる症状がある場合は早めに医師に相談して、検査をしてもらいましょう。
肝機能を保つのにオススメの食べ物は?
肝機能を保つためには、日ごろから肝臓に良いと言われる食べ物を食生活に取り入れるようにしてみましょう。こうした食品の代表として今回ご紹介するのは、「シジミ」「ウコン」「牡蠣」の3つです。それぞれの特徴をみてみましょう。
シジミ
お味噌汁の具としてよく登場する「シジミ」は淡水・汽水に住む2枚貝の1種。なんと、はるか昔の縄文時代から食されている食材です。そんなシジミには肝機能を元気にしてくれる、メチオニン、シスチン、タウリンといった成分が含まれています。シジミのパワーを食生活に手軽に取り入れることのできる「シジミパウダー」などもぜひ注目したいアイテムです。
ウコン
二日酔いからの回復や肝機能の強化に適した食材として知られるウコンは、ショウガ科の多年草。カレー粉やたくあんの着色料にも含まれることがある食材です。ウコンに含まれるクルクミノイドと呼ばれる成分は、抗酸化や抗炎症の作用があるといわれています。ただし大量摂取は良くないので、適量を守るようにしましょう。
牡蠣
良質のたんぱく質をたっぷり含んだ冬の代表的な食材「牡蠣」。海のミルクとも呼ばれる牡蠣は、亜鉛やタウリン、グリコーゲンがたっぷり。体内の細胞を正常に戻す作用を持つタウリンは、胆汁酸の量を増やしてくれることでも知られています。
こういった食材を積極的に摂取することはもちろんですが、乳製品や脂肪分の多い食材の摂りすぎに気をつけ、肝臓への負担を減らすことも忘れないようにしたいですね。
まとめ
カラダの健康を保つために大切な働きをしてくれる肝臓。うっかり肝機能の低下を招いてしまわないよう、普段から意識していきたいものです。肝臓に良い食生活を行うことはもちろんのこと、サプリメントの力を借りて肝臓の働きをサポートすることで、代謝やデトックス効果を高め、毎日を元気に過ごせるようにしましょう。
ポイント
肝機能を向上させることは、毎日を健康に過ごすための大切なステップ! 肝臓に良い食べ物を摂取して、元気なカラダ作りに挑みましましょう。