毎日忙しいけれど、やりたいことがたくさんあって、気が付けば時計はいつも真夜中を過ぎている……。ついつい夜更かしが癖になっているという方も多いのでは? そんな生活に「ちょっと待った!」をかけませんか?
美容や健康を考えるうえで良い状態をキープするために、良質の睡眠をとることは欠かせないポイントです。眠りが十分とれていないと脳が疲れて、それがさまざまなデメリットにつながります。
今回は、脳と睡眠の関係についてしっかりと学びましょう。
脳の回復には必ず睡眠
毎日、普段どおりの生活を送っているだけでも、人の脳はどうしても疲れるもの。そして、疲れてしまうと集中力・理解力・判断力・思考力といった機能が、低下してしまいます。こういった機能を元気な状態へ復活させるためには、睡眠をしっかりととり、脳を休ませることが必要です。
ほかにも、睡眠をとることで脳の中の記憶が整理整頓されるという説もあります。「すっかり脳が疲れてしまった状態で仕事をすると、はかどらなかったり、問題への解決策が思い浮かばなかったりする」、または「気分を切り替えてゆっくりと睡眠をとり、次の日にもう一度考えたらすんなりと考えがまとまった・解決した」といった経験はありませんか? 睡眠をとることで脳の中が整理整頓され、スッキリとした脳で物事を考えられるというメリットを受けているからかもしれません。
睡眠不足は認知症への第一歩!?
睡眠が脳にとって大切だということはわかりましたが、実際に慢性的に睡眠が不足している状態になると、どんな症状が出るのでしょうか。ここでは「認知症と睡眠不足」の関係についてみてみましょう。
認知症のひとつ、「アルツハイマー」という症状はご存じでしょうか。認知症の約半数を占めるといわれるアルツハイマーの原因は、脳の中に特殊なたんぱく質がたまることではないかと考えられています。このたんぱく質と睡眠が、実は関係しているというのです。
アルツハイマーの要因となるたんぱく質は「アミロイドβ」と呼ばれるものです。アミロイドβは普通に生活をしていると脳内にたまるたんぱく質ですが、睡眠をとることで蓄積数をさげることができます。これは睡眠をとっている間に、脳にたまった老廃物の排除が行われるからです。起きている間に脳内にアミロイドβがたまっても、睡眠をとればそれが蓄積されてしまうことがありません。
逆にいえば、睡眠不足の状態になると、このたんぱく質が脳内に蓄積されることになり、それが後々、認知症につながってしまうかもしれないということです。
そのほか睡眠不足が起こす症状はどんなもの?
認知症なんてまだまだ先の話と、自分事に思えないかもしれません。そこで、より身近なことで考えてみましょう。睡眠が不足すると、「鬱っぽくなる」「自信がなくなり心に余裕がなくなる」といった精神的な症状が出ることがあります。これは「脳」と「心」につながりがあるためです。睡眠が不足することで脳が疲れてしまい、心も疲れさせてしまうのです。また、ホルモンバランスが崩れ、お肌のコンディションも悪化しがちです。ほかにも、免疫の低下にもつながり、体がだるく感じたり、病気にもかかりやすくなったりします。
気分が乗らない、体調やお肌の調子がイマイチというときは、「最近しっかり睡眠をとれているかな?」と自分の生活を振り返ってみましょう。睡眠不足に心当たりがあるならば、「今週末は予定を空けて、とにかくぐっすり眠る」など、脳をしっかり休ませることを優先しましょう。
まとめ
体やお肌、心の健康を保つために必要な睡眠時間は1日7〜9時間といわれています。睡眠は体の疲れをとるだけでなく、脳もしっかり休ませることにもなります。毎日の生活をベストな状態で楽しめるように、自分のライフスタイルを見直しましょう!
ポイント
良質の睡眠をたっぷりととり、体と脳をリフレッシュさせましょう! 良質の睡眠を心がけることで毎日の生活をイキイキ楽しめるようにしたいですね。